軽井沢の秋の訪れは、思いのほか早い。
sumori-anへ向かう長い坂道にて、青いどんぐりを見つけた。
こうして季節は、私たちが気付く気付かないにかかわらず、着実に移りゆく。
その小さな足跡を感じることができるのは、モリノイエの醍醐味かもしれない。
さて、ここ軽井沢sumori-anにある家具のほとんどは、北欧のものである。
薄暗く長い冬を、室内で長く快適に過ごす文化の中から生まれたものだ。
手触りが良く、朴訥としていながらも上質な材料を、熟練の職人が美しいカタチへと仕上げていく。
そのような家具は、経年変化しながらも、次第に生活になじみ、私たちの生活の一部となる。
長く愛することのできるモノに囲まれた暮らしは、シンプルでいて贅沢だ。
時を経ても尚、この概念が変わることがないことを、ウェグナーのアンティークチェストが物語っている。
このチェストは色々な意味で、一つのお手本である。